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(1)原船型 反射率は、波長が短くなるにしたがい大きくなる傾向を示している。 (2)T字型 T字型の場合は、その反射波低減機構から、浮体の側面とT字板の前面との距離の4倍の波長の波に対して効果を発揮する。今回の試験条件では、波長/堤幅≒1.0がその条件に対応しており、試験結果においても、波長が波長/堤幅=1に近付くにしたがって反射率が小さくなる傾向が明らかに認められる。 (3)パイプ林立型 反射率、透過率ともに原船型の場合とほとんど同じ傾向、大きさを示しており、反射波低減効果は、あまり認められない。 (4)ヘチマ状繊維型 全波長領域にわたって、反射率が0.35程度以下になっており、非常に卓越した反射波低減効果を示している。 (5)多孔板型 波長/堤幅が4.0以下(波周期11秒以下)の波長領域において反射率が0.5以下となっており、かなり良好な反射波低減効果が認められる。 各供試模型に対する反射率の計測結果を比較して、図2.2-14に示す。この結果、及び、施工性、経済性等を勘案して、良好な反射波低減効果を示す方式として、ヘチマ状繊維型と多孔板型を選定することとした。 なお、ヘチマ状繊維型の場合、ヘチマ状繊維に海苔・藻が発生、付着することにより、海水の浄化作用や魚の増殖などが期待され、反射波低減効果だけでなく、稼動海域の環境保全に対する効果も有するという利点がある。
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